(歯科治療)イギリスで根幹治療し、40万円の高額請求をもらいかけた体験談

皆さん、こんにちは!バリ子です。

今日はイギリスのみならず、海外生活をする人の中で大きな問題である、歯科治療について私の経験をお話していきたいと思います。

留学や海外駐在、海外転居を予定している人ならば、一度は聞いたことがある「渡航前に歯科治療をしとけ」という先人のアドバイス。

海外の歯科治療はクオリティも微妙ですし、何より”歯の健康は自己責任”という文化が強い為(西洋)、保険適用されることが少ないのです。

なので、海外で歯科治療を受けようとすると本当に高額になります。私の体験談が皆さんの役に立てば、と思い紹介させて頂きます。

目次

激しく痛み始めた歯

私の歯が痛み始めたのはイギリスに来て3日目。渡航直前に歯医者に行き、何もないと言われていたのに、本当に日本の歯医者を恨みました。(笑)

なんとなく歯がムズムズするなあと思って眠りに就いたら、激痛で起きました。

痛んだのは下の奥歯、1年くらい知覚過敏に悩まされており、日本の歯医者に訴え続けていたところでした。日本の歯医者さんには「知覚過敏は時とともに治ることもある」言われ、信じ続けてきました。まさかこんな痛みを生むことになるなんて・・・(涙)

日中はまだマシなのですが、夜になると激痛になり、食事が取れないほどの痛み。

「これは歯医者に行かなきゃまずい」と思い、イギリスに来てそうそう歯医者探しをすることになりました。

見つからないNHS歯医者

私が持っているYMSビザでイギリスに渡航する場合、渡航する前にNHSという国民健康保険に加入させられます。(確か前払いで2年間15万円ほど)

歯科治療も健康保険が適用される範囲で、~£250の上限で歯科治療を受けることが出来ます。(=4万円くらいなので、日本と比べると全く安くはないのですが)

~£250は決して安くはありませんが、私費治療の価格がとんでもないので、NHSはかなり重宝されている実態があります。

上記のため、私もNHSで歯科治療をしたいと考えていました。しかし、NHSで新規の患者を受け付けているところがまあ見つからない。

他の方のブログでも書かれていましたが、どの歯科医院でもNHSは患者の受付がひっ迫しており、ほぼほぼ受け付けてもらえないとのこと。

この時点で「この国の医療どうなってんだ」という気持ちでしたが、探しても探してもNHSの受け入れをしている歯科医院が見つからず(5~10歯科医院くらいに電話をかけたと思います)、途方に暮れた私は意を決して私費治療をすることにしたのです。

NHSの歯科治療はクオリティーが最悪?

他のイギリス在住ブロガーさんによると、NHSの歯科治療はクオリティーが低いというコメントを何度も拝見しました。

NHSでは歯科治療に費やせる時間が定まっており、歯科医はその時間に従って治療するしかないので治療が雑になってしまうそうです。

NHSですら日本の歯科治療より圧倒的に高いのに、クオリティーが低いなんてどうなってるんだという気持ちでした。(笑)

それでもNHSには登録しておいた方がいい

クオリティも低く、そもそも新規患者を受け付けている可能性も少ないNHSですが、NHS歯科登録はしておいた方がいいです。

技術が必要な治療だとNHS歯科の品質は心配ですが、必ずしも技術が必要な治療ばかりでないと思います。(削ってプラスチックを埋めるだけ、など)

簡単な治療や、定期点検を安い価格で受けるためにはNHS歯科登録は必ずしておいた方がいいと思います。

また、歯科医院によっては、NHS登録をするために”Waiting List”というものを設けている歯科医院もあります。Waiting listに名前を載せておいて、順番が来ると歯科医院に新規NHS患者として登録することも出来ます。

ちなみに私も7-8か月前にWaiting listに名前を載せましたが・・・まったく連絡がないですね(笑)

プライベート歯科治療を受けることに

私費治療になると、各歯科医院が独自にかかる費用を設定しています。私は出来るだけ安く歯科治療をするため、マンチェスター市内でレビューがよく、出来るだけ安い価格で歯科治療を提供している歯医者を探しました。(この時点で痛み初めてから2か月経っていました)

予約を取るプロセスはかなりスムーズで、「明後日空いてるよ」と言われたので予約を取ってもらうことにしました。Check up(検診)の費用は£43(=7,000円) で、日本人的にはかなり高い価格ですが、これでも私費治療の中では一番安かったです。

歯医者さんは優しく、レントゲンみたいなものを3回ほど撮ってくれました。

痛んだ歯は根幹治療(root canal) が必要と発覚

痛みに苦しんだ奥歯は直したばかりなのに銀歯の下で虫歯が進行していると言われました。

神経にかなり近く、神経が弱っていることが考えられる為、虫歯と神経を取った後に歯を洗浄して、そのあと被せものをする根幹治療(root canal)と歯の土台形成、被せもの(crown)が必要と言われました。

虫歯がかなり進行していたので、専門家の治療が必要、とも言われました。

その他にもいくつか虫歯が発見

痛んだ奥歯意外にも、検診でいくつか虫歯が発見されました。その数、、、、なんと5つ!日本の歯医者はなぜ全く何も言ってくれなかったのか、恨みは増すばかり。(笑)

痛みを感じるほど大きい虫歯ではなかったのですが、放っておくと進行していくばかりなので、治療を進められました。

総計40万円の高額請求

結局、根幹治療、歯の土台、被せ物が必要な奥歯と、小さい虫歯5つが見つかり、治療が必要になりました。皆さん気になるだろう治療の費用ですが、、、、、40万円くらいを手渡されました。(涙)

  • 根幹治療 £800
  • 歯の土台形成 £200
  • セラミック被せ物 £700
  • 小さい虫歯5つ £750 (£150×5)
  • 合計 £2500

当時私はまだ仕事も決まっていない、日本で貯めた貯金を崩しながら生活している状況でした。40万円の出費は苦しすぎますが、健康には変えられません。

「仕方ない、腹をくくって治療しよう」と決めたのですが、なかなか上手くいかないのがイギリスの歯科治療なのでした。

2か月先!?私費治療なのに取れない予約

40万円払って治療することを決めたものの、予約を取ろうとすると受付に言われたのが「あなたの歯は専門医の治療が必要なので予約は2か月先まで取れません」という言葉。

耳を疑いました。「え?こっちは40万円払うって言ってるのにすぐに治療できないの?」と。

根幹治療はもちろん進行度合いにもよるのだと思いますが、日本なら保険適用、1万円以内ですぐに予約が取れる治療です。(日本の場合、数回に渡って通院し、1か月ほどで治療完了するようですが)

それがイギリスだと40万円(実際に根幹治療にかかるのは30万円でしたが)かけても、2か月先まで治療が出来なかったのです。

治療の予約が取れると言われた日時は、痛みが出始めてから6か月後となる日時でした。信じられませんでしたね。

会社の歯科保険を使い、治療することに成功!(それでも高い)

40万円、かつ数か月待たなければいけない状況に置かれましたが、他に選択肢がないのも実情。

困り果てた私は、ちょうどタイミング的に仕事を始めたばかりだったので、イギリス人の同僚に相談することにしました。

すると同僚から「会社の福利厚生の一環で、入れる歯科保険があるよ」と紹介を受けました。最低限の保険ではありましたが、提携の歯科医院の治療がディスカウントされたり、最低限の保証をしてくれる内容でした。

迷わず歯科保険に入ることを決めた私は、すぐに提携の歯科医院に向かいました。

見積もりが半額の20万円に!

私を見てくれた歯科医はすごくフレンドリーで、話をよく聞いてくれました。根幹治療が必要なことには変わりありませんでしたが、最初に行った歯科医院のように専門医が必要とは言われず、削る部分も少なく済みそうでした。

結果、見積もりは下記の通りになりました。

  • 根幹治療 £250 *保険適用後
  • セラミック被せ物 £600
  • 小さい虫歯5つ £450
  • 合計 £1300

最初の40万円から、半額の20万円になりました!日本に比べるとそれでも非常に高額ですが、日本でもセラミックの歯は10万円くらいするようなので、+10万かかったくらいで自分を納得させることにしました。(笑)

根幹治療は1回で行うので、治療時間が1時間と長く大変ですが、日本のように何度も通い続けなくて良いのでそこは日本と比べてもよかった点かもしれません。

まとめ

今回の私の体験談を呼んで頂き、いかに海外で歯科治療するのが大変かを理解していただけたかと思います。

保険に入っていても、保険適用の歯科医院が見つからず、私費治療にかかろうとしても予約が全然取れない・・・歯の痛みは変わらず、どんどん痛くなりますし、英語でやり取りしなきゃいけなくて本当にストレスでした。

皆さんにはこんな思いをしてほしくないので、ぜひ日本にいる間に歯科治療は絶対に受けてください。(私は受けてても、虫歯を見逃されたので2つほど歯科医院に行かれることをお勧めします)

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この記事を書いた人

初めまして、バリ子です!
フランス高校→国立大学→ニューヨーク留学→総合商社→イギリス移住(現在)。
バリキャリの道を捨て、自由に生きてます。

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