イギリスでShared ownershipを活用して家を購入した話。メリットとデメリットについて

皆さん、こんにちは!YMSビザでイギリスに滞在しているバリ子です。

実はわたくしですが、この度イギリスで家を購入しました!

YMSビザってワーホリビザみたいなもので、滞在期間は2年でしょ?
何で家なんか購入したの?そもそも購入できるの?

YMSビザでイギリスに入国し、家を購入する人は本当に少ないと思います。(というかいるのかな?)

今回イギリスで家を購入するにあたって、色々ネットで調べましたが、あんまり情報が多くないことに気が付きました。

今後どなたかのイギリスでの家購入のお役に立てるよう、私の体験談とイギリスの住宅購入事情について紹介していきたいと思います。

目次

家を購入するに至った経緯

まず私のことを知らない人に向けて、私自身のことと、家の購入に至った経緯をご紹介したいと思います。

  • 27歳日本女性、イギリス人男性40歳と婚約中
  • 元々日本に住んでおり、2022年12月にYMSビザで渡英
  • 滞在場所はイギリス、マンチェスター

お察しの通り、今回家を買ったのは、実は私ではなく、婚約中の彼の方です。

私たちは元々日本に住んでおり4年以上交際していたのですが、色々あってイギリスに来ることになりました。

彼はまだ家を購入したことがなく、またご両親から入った遺産がありかなり現金を持っていたので(日本円で1000万円以上ありました)、今回家を買って資産にしようという話になりました。

Shared ownershipって何?

家を買うというと、ローン(Mortgage)を組んで購入するというのが一般的だと思います。

一方、イギリスでは家の購入価格や相場が右肩上がりで伸び続けており、稼げる給料と家購入にかかる費用に大きな差が出ています。特にロンドン付近はイギリス国外からの需要も高いので、実際にロンドンに住むロンドナーたちが家を買えない事態に。デポジット(頭金)も用意できず、ローンが組めない人が大勢いるのです。

そんな状況をまずいと思った政府がいくつかの住宅購入支援を用意しており、Shared Ownershipもその一つです。

<政府の住宅購入支援策 例>

Shared Ownership住宅の25%~75%を購入し、保有していない%分の賃貸を支払う制度
Rent to buy住宅を割安価格で賃貸でき、余剰分を住宅の購入費として積み立てる制度
First time buyer scheme 住宅ローンを最初5年無利子で組むことの出来る制度

Shared ownershipは住宅の一部を購入し、残りの分(多くの場合は住宅メーカーが保有)を賃貸として借りる制度です。

例えば1000万円の家があるとします。そのうち25%を購入するとなると250万円が必要となります。残りの75%分は住宅メーカーが保有するので住宅メーカーに賃貸として払います。

賃貸の費用は通常賃貸をするよりずっと安くなります。基本は住宅メーカーが保有する金額の2.5%までを賃貸で請求していいようです。この例では750万円分住宅メーカーが保有するので、750×0.025(2.5%)=18.75万円分を年間の賃貸の費用として請求してよいことになります。

賃貸にかかる費用はもちろんこちらが購入するシェアが高ければ高いほど安くなります。最終的に100%保有して、完全に自分のものにすることも可能です。

デポジットも自分が購入する金額分をベースに計算して用意出来ればいいので、お金があまりない人も家が購入できる制度になっているようです。

Shared ownershipは得なのか?メリットとデメリット

「Shared Ownershipのことは分かったけど、本当にお得なの?リスクはないの?」というのが疑問としてあがると思います。

私も日本人なので2年の滞在のために家を買うのは心配でした。私の経験と調べたことを元にShared Ownershipで家を購入するメリット、デメリットを紹介していきたいと思います。

*ちなみに私はイギリスのマンチェスターという地域に住んでいます。ロンドンを始めとした他地域は事情が異なる場合もあると思いますのであしからず

メリット1. イギリスの賃貸価格は家の価格より割高

イギリスの賃貸価格は家の価格より割高です。なので、基本的には家を購入した方が得。

賃貸価格との比較のみならず、基本的に家の価格が上がり続けるので、家を買わない理由がないのです。ちなみに家を維持する費用も日本に対して割安です。

例えば私が住んでいるマンチェスターの場合、1部屋の都心アパートや2部屋の郊外アパートを借りようとするとまず£700~900ほどかかります。

私はイギリスに2年住む予定なので、月£800払い続けると£19,200かかります。日本円にすると300万円。わりと恐ろしい金額です。

それがShared Ownershipにすると月£350になりました。新築の家に住め、2部屋+庭付で£350。300万円が賃貸に消えるところ、消える金額が140万円に抑えられるのです。

メリット2. 部屋を貸し出して副収入にすることも出来る

今回購入する家はマンチェスターからバスで10分、バスは5分置きに1本来る郊外です。地域としてはあまり裕福なエリアではありませんが、2つベッドルームがあり、新築、庭付です。家としては美しく、新築保険にも入っているので故障や修復する心配なし。

やろうと思えばAirbnbで部屋を貸し出したり、日本人のホームステイ受け入れも出来ると思います。

もし1部屋を貸し出すとなると、相場的に1日£40。稼働率が半分の50%だったとしても1か月£600稼ぐことが出来ます。1年に換算すると£7,200の収益になります。(=110万円!)

余裕で賃貸くらいカバーできそうな利益になりました。

メリット3. 彼の実家の家具や荷物を活用できる

これは完全に私たちの事情ですが、彼のご両親が彼の実家を売ってしまい、多くの家具の行き場がなくなってしまっていました。

一時的に倉庫を借りていたのですが、倉庫の費用も馬鹿にならず。

逆に言うと、新しい家を購入しても家具がすべて揃っている状況です。彼のお母さまの家にすることも出来るというプラス点もありました。

メリット4. 家の価値が上がる可能性も

前述した通り、イギリスの家の価値は右肩上がりで上がり続けています。(下がったのはリーマンショックの時くらい)

そもそも家が購入価格以上に売れる可能性があり、この場合賃貸にかかった費用(+購入にかかった費用)以外何もかかっていないことになります。

賃貸分も部屋を貸し出すことでカバーできる可能性もあり、こうなるとマイナス要素が全くなくなります。

デメリット1. 新築の家なので割高に費用が設定されている

まず考えられるデメリットとしては、新築の家なので購入価格が割高に設定されていることです。

Shared Ownershipは新築の家やアパートに対して適用されることが多いのですが、新築の家だからなのか基本その地域の他の物件より高めに値段設定されています。

私たちの購入した物件で言うと、500万円ほど高めに設定されているようでした。

もちろん、新築に住むメリットもあります。保険適用になるので家の機能が壊れても修繕費がかからないことなどです。一方、古い物件と違ってリノベしたり、メンテナンスすることで価値を上げることが出来ないというデメリットもあります。

上記のため、新築物件はなかなか売る時に価値が上がりづらいという実態があるようです。(とはいえ、マイナスにだけはならないといいなあ)

デメリット2. Shared Ownershipの物件なので売りやすさが未知数

Shared ownershipで購入した物件を売ろうとすると、まず物件をシェアしている住宅メーカーが売り手を探してきます。売り手が8週間の中で見つからなかった場合、オープンマーケットで販売することになります。

オープンマーケットで販売する場合、自分が保有しているシェア分しか買い手に販売できないので、結構厄介です。全物件分の価格で販売するには一度すべてのシェアを買い取る必要があったりします。

まとめ

本日はShared ownershipで家を購入した経緯やそのメリット、デメリットについて紹介しました。

後ほど実際に家を購入する際にかかった費用や手続きについても記事にしたいと思っているので、また覗いてくれると嬉しいです。

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この記事を書いた人

初めまして、バリ子です!
フランス高校→国立大学→ニューヨーク留学→総合商社→イギリス移住(現在)。
バリキャリの道を捨て、自由に生きてます。

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